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名義貸しについて

名義貸しとは、他の人や会社の為に自分の名前や社名、商号といった名義を貸すことです。名義とは、責任のある立場の人や所有者のことで、代わりに管理者として登録したり、契約を交わしたりすることを名義貸しと言います。資格を持った人の名義を借りて、実際にはそこに勤めていないのに、いるように取り繕って資格保持者が必要な事業を始めるというように使います。また、消費者金融などの利用をする際に他人から名義を借りて借金をするという使い方もあります。どちらも法的に正しくないやり方で、罰則があるものもあります。罰則がないものに関しても、一切の責任を負うような名義であれば、思わぬ請求や責任追及が起こるかもしれません。

事業を始める時や会社設立の為に必要な資格には弁護士や税理士といった士業や不動産屋の宅建主任者や飲食店の調理師のような資格があります。弁護士事務所を開くのに、弁護士資格を持った人の名義が必要ですが、その人が本当に業務に当たらないのでは、名義貸しになります。税理士などもそうですが、その資格を保持していない人が業務に当たることで大きな社会的な損失を負う恐れがあるものは、貸した方の資格保持者にも重い罰則があります。また、資格が必要ない取締役や監査役などは名義の貸し借りも行われがちですが、貸した為に、その会社が起こした不祥事や損害の賠償、借入金の返済を求められる可能性があります。

クレジットカードや消費者金融などの利用に関する名義貸しは、法に触れること以上に貸した相手しだいでは、多重債務のきっかけや破産にさえ繋がりかねません。貸した相手によっては最初から詐欺目的で、返済をせずに逃げられ、自分には全く益のない借り入れの返済に終われる可能性もあります。返済が追い付かず、更に借り入れを繰り返し多重債務となることもあります。

貸す側には全く益のない名義貸し。たとえ報酬を得たとしても、不法行為としてのリスクを考えれば踏みとどまることを決意できるでしょう。

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