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過払い金とは、本来支払うべき金額より多く支払った余剰のことで、近年特に社会問題ともなっている消費者金融の過払い利息のことを指し示す場合が多いです。過払いとなっていた分の返還を求める過払い金返還請求が次々起こり、有名な大手消費者金融までもが経営危機に陥ることもありました。いまだに消費者金融にとってこの問題は経営に大きな影響を与えています。
消費者金融など貸金業者が利息を定める時に元にするのは、利息制限法という法律です。例えば10万円以上100万円未満の利息は18パーセントを超えてはいけないとされています。しかしこれには罰則がないため、貸金業者は刑罰の対象となる出資法の限度である29.2パーセント(改正前)までの高い利息を定めていました。この罰則はないが法的には無効な金利をグレーゾーン金利といい、この範囲で定められた利息を払っていた場合には、払う必要のないものを余分に払っていたことになります。これが過払い金です。
過払い金は、遡って返還を求めることができ、完済したものは時効が10年となっています。消費者金融では、顧客の求めに従って返済履歴と言った情報を開示しますが、これの返還請求に対してあまり積極的ではない業者も多く、手続きには長い期間がかかることがあります。貸金業者が開示した返済履歴とその間の金利を計算して、正しい利息と過払いとなった金額を出して請求書類を作成します。この計算を引き直しと言います。業者との請求のやり取りを弁護士や司法書士に依頼するなら、引き直しもお願い出来ます。その後、貸金業者との話し合いや書類の行き来をして、和解できるようなら和解します。もし内容に不満があるようであれば、裁判となります。
利息の引き直しによって、借金がなくなったり、払った分が戻ってきたりすることもあります。過去の借金であっても、払いすぎていたのではないかという疑いがあれば、調べてみた方が良さそうです。